■肥後菊幼稚園の教育理念と方針
 本園は1980年に開園しました。
 「教育とは、心であり実践である」これは、初代園長下田乙太郎先生の言葉ですが、どの子どもも“善”よい存在で、その内にそれぞれの素晴らしさを秘めている、というこども観からいわゆる“待つ”姿勢を基本にしながら、子どもを中心において、子どもの目線でよく見つめて考え、選んで最善の教育方法・内容を実践していくことを毎日の旨としています。
 
 寒に耐える堅い枝から、やがて芽吹き柔らかく桜が開花するように、常に「どの子どももすばらしい」という理念を貫いて 自発性の伸長と、その子らしさを大切にして、幼児期、集団を通して育てたいことを調和させてカリキュラム化し、自主・自立に向かう幼稚園生活を確立してきました。昨今、人生の始期からの教育の価値は更に問われる所ですが、人生の基盤になる幼児期だけに、その生活の内容を深く考えて、一人ひとりにとって、良い幼稚園生活であるよう、真剣に吟味することが大事です。
 
“子どもの生活はすべて遊びである”といわれます。遊びを通して充足された状態の子ども達が、個々に大きな価値をそこから学びとっていることを見いだす時に、幼児期の子どもの生活や、そこでくぐる文化、人や物事との出会いの豊かさは、大変重要です。何より大切なのは、健やかさです。生活の健やかさ、周辺で共に生きる人の健やかさ、穏やかで明るい空気の中で温かな雰囲気に包まれて、大らかに過ごす生活がここにはあります。
 
 子ども達にとって、かけがえのない時代=幼児期だからこそ 確かなもの、よいものを
選んで最善の方法で提示し、「やらせる」のではなく「やりたくなるようにし向ける」保育方法の中で、向いた教材配列をし、その方法や教育的価値を日々新しく創造しながら実践します。子ども達を、この地のこの自然の中で、小さな事も大切にして育みたいのです。
 
“よい”子どもがより“よく”育つよい空間を、よく考えて創造していく。生きていく力のある、心身共に健やかでたくましい!子どもの自立の芽をじっくり・ゆっくり育てます。