■園長だより(このごろ気がついたこと・2004年度 4月)
2004. 5.
 




2004. 1.11
 休日は、動物たちがいるので必ず幼稚園に来ます。 子どもたちが来ない幼稚園では静かに時間が流れますが、思いがけない“お客”・・・人や出来事に会えることもあって「巡りあわせ」などを感じることもできる“時”です。
 明日は、成人の日です。45名の 卒園を始め幼児期に、ここで共に過ごした皆さん「20歳の節目ですね。成人、おめでとうございます。」


 年末には、卒園して今は別々の高校に通っている幼稚園時代に仲良しだった二人(T・IくんとD・Hくん)が不意に訪ねてくれました。すっかり背も伸びて、見違えるほどでしたが やんちゃで元気な幼稚園の頃を思い出し、また腕白だったけれど優しかった二人の瞳ヒトミの輝きに変わりがないことが嬉しくて・眩しくて、懐かしさがこみあげました。(翌日Dくんが連れてきてくれた兎は「カンタ」くん。♪北風小僧のかんたろう…、と 北風に負けないで“寒さ”の中でこそ「春」への息吹を芽生えさす力を蓄えたい冬なので Dくんたち先輩から子どもたちへの良い元気の応援にできます。「Dくん、大事に育てるからね。餌もありがとう!おじいちゃんたち皆さんへもよろしく申し上げてください。」)
 去年は、気持ちの良い秋の日に親子サイクリングで尋ねてくださったご家族や 年の瀬には、やはり親子で立ち寄ってくれたIくんは大学生。「親孝行の息子です。」と、うれしそうに話されるお父さんの表情と 立派になったT・Iくんの姿に、その後の掃き掃除の心も軽くなりました。そういえば、一昨年になる冬休み(2002年の12月)に暮れのアルバイトで郵便配達で園に来たM・Kくんは春に高校を卒業し、既に自衛隊員として初めての新年を迎えた年明け…。
 昨日は、高校1年生になる卒園児のY・Nさんのニューイヤーコンサートに熊本市民会館へ出かけて 涙して感動しました。幼い頃を知るYさんの成長をはじめ、素晴らしい演奏をつくりだす若い力、それを支えておられる多くの方の熱意や愛情の全てに感動しました。なにかを一途に大切にするという崇高さ、一つのことに向かって心を合わせて志し・思いを集結していくという行為の抱えていく力の凄さ、澄んだ美しさ〜清らかさに触れた感動の涙でした。高校生たちの表情に“輝き”を見出し、“希望”について感じ・考えました。・・・一生懸命に打ち込むことで、なにかが周囲にまで生まれる!という実感=「希望」です。


 いろいろな場所で、新しい目標を見つけて いきいきと生活し 勿論、中には「今」は悩み・・・これからを模索している子どもたちもいるのでしょう。 子どもたちの未来や、あたらしい年への私の思いには 必ず、忘れられない、幼稚園で共に過ごした子どもたちの存在です。



 新年明けて、十日程。今日は、ここで正月気分を返上して…という鏡開きです。
 文藝春秋の二月特別号では、向こう十年の未来予測が多様な分野の20人によって書かれていました。・・・内外をはじめ、今年も良い一年にできるように私も、皆とも手を携えて時代をつくっていける余地のひらける出発点です。
 幼稚園からの年頭のプリント等も含め、新年度へとつなぐ2003年度しめくくりの3学期・年明けの気持ちを、出会った子どもたちの輝きに重ねて胸に刻んで。新しい思いを正して、頑張っていきたいと思います。